馬主・共有馬主の用語集
馬主の世界には独特の専門用語がたくさんあります。ここでは、馬主・共有馬主に関する基本用語をカテゴリ別にわかりやすく解説します。
馬主資格・登録に関する用語
馬主登録(ばぬしとうろく)
JRA(日本中央競馬会)またはNAR(地方競馬全国協会)に馬主として登録すること。個人馬主・法人馬主・組合馬主の区分がある。所得・資産要件を満たし、審査に合格する必要がある。
個人馬主(こじんばぬし)
個人の名義で馬主登録をする形態。JRAの場合、過去2年間の所得が1,700万円以上、資産が7,500万円以上が要件。
共有馬主(きょうゆうばぬし)
複数の馬主が1頭の馬を共同で所有する形態。2〜10名で共有でき、共有代表馬主を1名選出する。各馬主が馬主資格を保有している必要がある。
一口馬主(ひとくちばぬし)
クラブ法人(愛馬会法人)を通じて、競走馬を小口の出資単位で間接的に所有する仕組み。馬主資格は不要で、1頭を400〜2,000口に分割して出資する。数万円から参加可能だが、法的には「出資者」であり馬主ではない。馬主席の利用や口取り写真への参加は原則不可(抽選制)。詳しくは共有馬主と一口馬主の違いを参照。
共有代表馬主(きょうゆうだいひょうばぬし)
共有馬主の中から選出され、預託厩舎の決定、出走計画、賞金の受領・分配など、共有馬に関する一切の権限を持つ代表者。
NAR(エヌエーアール)
地方競馬全国協会(National Association of Racing)の略称。地方競馬の馬主登録、競走馬登録などを管轄する。
馬登録(うまとうろく)
競走馬としてJRAまたはNARに登録すること。馬登録が完了しないと競走に出走できない。馬名の登録も含まれる。
費用・収支に関する用語
預託料(よたくりょう)
競走馬の飼養管理に関する費用の総称。厩舎預託料、育成預託料、外厩預託料などがある。月額で請求され、JRA所属馬で月60〜80万円、地方競馬で月18〜45万円が目安。共有馬主の場合は持分割合(例:1/20口)で按分される。詳しくは費用ガイドを参照。
厩舎預託料(きゅうしゃよたくりょう)
調教師の厩舎に馬を預ける費用。飼料代、敷料代、厩務員の人件費、調教費用などを含む。
育成預託料(いくせいよたくりょう)
育成牧場(ノーザンファーム、社台ファームなど)に馬を預けて育成・調教する費用。月額10〜30万円程度。
外厩(がいきゅう)
厩舎外にある調教施設(トレーニングセンター併設の外厩施設や認定厩舎)。レース間の調整や休養時に利用される。
進上金(しんじょうきん)
競走馬が獲得した賞金から、調教師・騎手・厩務員に支払われる報酬。一般的な配分は調教師10%・騎手5%・厩務員5%の合計20%。賞金から進上金を差し引いた残りが馬主の取り分となる。
営業者報酬(えいぎょうしゃほうしゅう)
一口馬主クラブや共有馬主クラブが、運営費として賞金から差し引く手数料。**一口馬主クラブで3〜5%、共有馬主クラブで0〜5%**が相場。うまポイオーナーズクラブでは0〜3%。詳しくはクラブ12社比較を参照。
出走手当(しゅっそうてあて)
馬が出走した際に馬主に支給される手当。競馬場やクラスにより金額が異なる。地方競馬では8〜12万円程度。
着外賞(ちゃくがいしょう)
入着圏外(通常6着以下)でも支給される賞金。「ガミる」ことなく最低限の収入が得られる仕組み。
出走奨励金(しゅっそうしょうれいきん)
地方競馬で馬の出走を促進するために支給される奨励金。新馬出走奨励金、デビュー馬出走加算金など競馬場ごとに制度がある。
補助金(ほじょきん)
地方競馬の各競馬場が独自に設けている補助金制度。新馬購入補助金、出走奨励金、2歳馬出走報奨金など。川崎競馬の購入補助金(最大260万円)などが有名。
番組賞金(ばんぐみしょうきん)
競走馬の格付けに使われる賞金の合計額。過去の収得賞金をもとに算出され、クラス分けの基準となる。
収得賞金(しゅとくしょうきん)
馬が獲得した1着〜5着までの本賞金の合計額。格付けの基準となる。
競走・格付に関する用語
格付(かくづけ)
競走馬の能力に応じたクラス分け。番組賞金額に基づいて行われる。JRAではクラス制(1勝クラス、2勝クラス等)、地方競馬では級制(A級、B級、C級等)が一般的。
重賞競走(じゅうしょうきょうそう)
格の高い特別なレース。JRAではG1・G2・G3、地方競馬ではDG(ダートグレード)競走やローカル重賞がある。
準重賞競走(じゅんじゅうしょうきょうそう)
重賞に次ぐ格のレース。地方競馬で設定されることが多い。
特別競走(とくべつきょうそう)
一般のレースより格の高い競走。重賞・準重賞以外の特別に設定されたレース。
能力検査(のうりょくけんさ)
地方競馬で競走馬がデビューする前に受ける試験。一定の基準タイム以内で走ることが求められる。
移籍(いせき)
競走馬が所属する競馬場(厩舎)を変更すること。JRAから地方、地方から別の地方などへの移籍がある。移籍時は賞金の換算率が適用される。
馬の売買に関する用語
セリ市場(せりしじょう)
競走馬の公開オークション。セレクトセール、サマーセール、オータムセールなどがある。
セレクトセール
日本競走馬協会(JRHA)が主催する日本最高峰のセリ市場。毎年7月に苫小牧・ノーザンホースパークで開催。当歳馬と1歳馬が上場され、平均価格は4,000〜5,000万円。最高価格は8億円超の実績あり。naoyaはセレクトセールでウィングブルーを約2,709万円で購入した。詳しくは購入ルート比較を参照。
庭先取引(にわさきとりひき)
セリ市場を通さず、生産者と買主が直接交渉して競走馬を売買する方法。
サラオク
インターネット上で競走馬を売買するオンラインオークションサービス。現役馬や未出走馬が取引される。
当歳(とうさい)
生まれた年の馬のこと。0歳馬。セリ市場で最も若い段階で取引される。
1歳馬(いっさいば)
生まれてから翌年1月1日を迎えた馬。多くのセリ市場で取引の中心となる年齢。
共有馬主・クラブに関する用語
共有持分(きょうゆうもちぶん)
共有馬主が保有する馬の所有権の割合。例えば1/20口は5%の持分を意味する。賞金や費用はこの割合に応じて按分される。
持分譲渡(もちぶんじょうと)
共有馬主の持分を他者に譲り渡すこと。多くのクラブでは原則として禁止され、相続等の例外のみ認められる。
月次事務費(げつじじむひ)
共有馬主クラブが毎月請求する事務運営費。収支計算、保険手続き、各種事務作業などの費用。
デポジット
クラブのサイト上に設定されるオーナー個別の電子口座。賞金のチャージや費用の精算に使われる。
服色(ふくしょく)
馬主ごとに登録された騎手が着用する勝負服の色柄。共有馬主の場合は共有代表馬主の服色を使用する。
保険に関する用語
競走馬保険(きょうそうばほけん)
競走馬の死亡・廃馬に備える保険。馬代金に対して年間3〜5%の保険料がかかる。
せり市場保険
セリ市場で購入した馬に対して、市場取引価格と同額で自動的に加入する保険。
事故見舞金(じこみまいきん)
競走中の事故により馬が死亡・負傷した場合に、主催者から支給される見舞金。
税金・法律に関する用語
源泉徴収(げんせんちょうしゅう)
賞金支払い時に、あらかじめ所得税が差し引かれること。馬主の賞金からは源泉徴収された上で支払われる。
一時所得(いちじしょとく)
馬主が受け取る賞金は税法上「一時所得」に分類される。年間50万円の特別控除があり、その1/2が課税対象となる。
事業所得(じぎょうしょとく)
馬主活動を事業として行う場合の所得区分。維持費を経費として計上できるが、事業規模や継続性などの要件がある。
よくある質問
預託料とは何ですか?▾
預託料は競走馬の飼養管理にかかる費用の総称です。厩舎預託料、育成預託料、外厩預託料などがあり、JRA所属馬で月50〜80万円、地方競馬で月18〜45万円が目安です。
進上金とは何ですか?▾
進上金は馬が獲得した賞金から調教師・騎手・厩務員に支払われる報酬です。調教師10%、騎手5%、厩務員5%の合計20%が一般的です。
共有馬主と一口馬主の違いは何ですか?▾
共有馬主は馬主資格を持つ複数人で直接馬を所有する形態です。一口馬主はクラブ法人を通じた間接的な出資で、馬主資格は不要です。共有馬主は馬主欄に名前が載り、口取り写真にも参加できます。
営業者報酬とは何ですか?▾
営業者報酬は一口馬主クラブや共有馬主クラブが運営費として賞金から差し引く手数料です。クラブにより3〜7%程度で、うまポイオーナーズクラブでは業界最低水準の3%です。
