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レポート2026年4月10日

地方競馬・中央競馬の預託料を競馬場別に比較|中央・川崎・笠松の実額を公開

地方競馬の預託料は月19万〜45万円、中央競馬になると月60万円超。競馬場によって3倍以上の差がある。僕は川崎・笠松・中央(美浦)に馬を預けているけど、最初にこの価格差を知ったときは正直かなり驚いた。

中央のサクセスブルーの請求書が月644,671円、川崎のクロイゼルングが月346,200円、笠松が月192,700円。同じ「馬を預ける」という行為なのに、ここまで差が出る。

ただし、預託料が安い=お得とは限らない。賞金水準や開催頻度まで含めて考えると、実はどの競馬場もバランスが取れていて、本当に大事なのは別のポイントだった。

実際の請求書ベースで、中央・川崎・笠松・大井の預託料を比較しながら、競馬場と厩舎の選び方まで書いていく。

地方競馬の預託料とは?内訳を解説

預託料とは、競走馬を厩舎に預けて管理・調教してもらうために毎月支払う費用のこと。人間でいえば「寮費+トレーニング費+食費」をまとめたようなものだ。

馬主にとって最大の固定費であり、馬が現役でいる限り毎月かかり続ける。だからこそ、どの競馬場にどれくらいの預託料がかかるのかを事前に把握しておくことが重要になる。

預託料に含まれるもの・含まれないもの

預託料の請求書には、大きく分けて以下の項目が含まれる。

基本預託料に含まれるもの:

  • 馬房の使用料
  • 飼料代(飼い葉代)
  • 厩務員による日常管理
  • 調教師による調教

別途請求されるもの:

  • 装蹄代(蹄鉄の打ち替え、月1回程度)
  • 獣医代(治療費、予防接種など)
  • 輸送費(レースや放牧先への移動)
  • 薬品代
  • 出走申込料
  • 消費税

実際に請求書を見ると、基本預託料だけでなくこうした付帯費用が積み重なるので、「基本預託料×日数」だけで月額を計算すると実態とズレる。この記事ではすべて実際の請求総額で比較していく。

中央競馬と地方競馬の預託料の違い

中央競馬(JRA)と地方競馬では、預託料の水準がまったく違う。僕の実データで比較するとこうなる。

項目中央(美浦)川崎笠松
月額総額644,671円346,200円192,700円
基本預託料/日約18,100円9,500円5,000円
装蹄代25,300円17,479円15,000円
獣医代20,240円8,250円7,700円

中央は基本預託料の日額が地方の2〜3.6倍。さらに中央には補助馬糧費、物理治療費、ステーブルラバーなど地方にはない項目が加わる。設備や人員の充実度が違うので当然ではあるけど、月額ベースで見ると笠松の3.3倍という差は大きい。

共有馬主の場合は出資割合に応じた按分になるが、預託料の構造を理解しておくと、毎月届く収支報告書の中身がちゃんと読めるようになる。費用全体の詳細は共有馬主の費用ガイドでまとめている。

【実額公開】競馬場別の預託料を比較

ここからが本題。僕が実際に受け取った請求書をもとに、競馬場ごとの預託料を具体的に見ていく。

中央(美浦)の預託料|月64万円の内訳

2026年2月 サクセスブルーの請求書:644,671円

項目金額
基本預託料(25日分)452,550円
補助馬糧費65,071円
治療費20,240円
装蹄費25,300円
特殊専用馬具費7,700円
馬の輸送費38,500円
物理治療費12,100円
ステーブルラバー4,840円
登録料等90,000円
合計644,671円(税込)

正直、最初に見たときは「高い」の一言だった。特に目を引くのが登録料等の90,000円輸送費の38,500円。中央はトレセン(美浦・栗東)と競馬場が離れているから、レースのたびに輸送費が発生する。地方競馬は厩舎と競馬場が同じ敷地内にあることが多いので、この差は構造的なものだ。

補助馬糧費やステーブルラバー(馬房の床材管理)など、地方にはない項目が並んでいるのも中央の特徴。基本預託料の日額は約18,100円で、川崎の約1.9倍、笠松の約3.6倍になる。

川崎競馬場の預託料|月35万円の内訳

2025年12月 クロイゼルングの請求書:346,200円

項目金額
基本預託料(9,500円×30日)285,000円
消費税28,500円
装蹄代17,479円
獣医代8,250円
出走申込料2,000円
会員共済5,000円
合計346,200円

川崎は南関東4場(大井・川崎・船橋・浦和)の一つで、地方競馬の中では預託料が高い部類に入る。日額9,500円は地方では上位水準だ。

僕が川崎を選んだのは「応援に行ける距離」だったから。ただ、実際にやってみると川崎は月1回しか開催がない。これが収支面ではかなり厳しい。月1回の開催で着外だと、出走手当だけでは預託料の半分もカバーできない。遠征で他場に出走する手もあるけど、そうすると輸送費がかかるし、何のために川崎を選んだのかという話にもなる。

この経験があるから、今は「月2回以上の開催があるかどうか」を最優先で考えるようになった。

笠松競馬場の預託料|月19万円の内訳

2026年3月の請求書:192,700円

項目金額
基本預託料(5,000円×30日)150,000円
消費税15,000円
獣医代7,700円
装蹄代15,000円
薬品代5,000円
合計192,700円

笠松は日額5,000円で、川崎のほぼ半額。月額にして約15万円の差が出る。年間で考えると180万円の差になるから、この違いは無視できない。

請求項目もシンプルで、中央のように補助馬糧費や物理治療費といった項目は出てこない。装蹄代も15,000円と川崎より若干安い。地方競馬の中でもコストを抑えやすい競馬場の一つだ。

大井競馬場の預託料

大井は南関東4場の中で最もレベルが高く、賞金水準も高い。預託料は日額10,000〜12,000円程度が相場で、月額にすると35万〜45万円になる。

川崎とほぼ同水準か、やや上。ただし大井は開催日数が南関東で最も多いため、出走機会を確保しやすいのが大きなメリットだ。賞金も地方トップクラスなので、入着できれば預託料を回収しやすい構造になっている。

預託料以外にかかる月額費用

預託料は最大の固定費だけど、それ以外にも毎月コストがかかる。請求書に含まれる付帯費用を整理しておく。

費目相場備考
装蹄代15,000〜25,000円月1回程度。中央は高め
獣医代5,000〜20,000円健康なら少額、故障時は跳ね上がる
輸送費0〜40,000円中央は毎回発生。地方は同一場なら不要
薬品代0〜10,000円必要に応じて
出走申込料2,000〜5,000円出走するたびに発生
保険料・共済3,000〜5,000円月額固定

中央の場合は物理治療費やステーブルラバーなど、さらに独自の項目が加わる。サクセスブルーの請求書では、基本預託料452,550円に対して付帯費用が約19万円。基本預託料だけで予算を組むと4割近くオーバーする計算になるので注意が必要だ。

費用の全体像は共有馬主の費用リアルデータで月次の推移も含めてまとめている。

預託料が安い=お得とは限らない理由

笠松の月19万円と中央の月64万円。普通に考えれば「笠松の方が圧倒的にお得」と思うだろう。でも実際に馬主をやってみると、そう単純な話ではなかった。

賞金と預託料の知られざる法則

実はどの競馬場でも、賞金と預託料の間にほぼ同じ比率が成り立っている。

  • 最低クラスの1着賞金 ≒ その競馬場の預託料の約2倍
  • 出走手当(着外でももらえる) ≒ その競馬場の預託料の約半分

つまり、月1回出走して1着を取れば約2ヶ月分の預託料を回収できるし、着外でも約半月分は戻ってくる。この構造はどの競馬場でもほぼ変わらない。

預託料が安い競馬場は賞金も安い。高い競馬場は賞金も高い。だから預託料の絶対額で比較しても、収支のバランスはどこもほぼ同じということになる。

月2回開催かどうかが最重要

じゃあ何が収支を左右するのか。僕が身をもって学んだのは「月に何回開催があるか」だ。

月2回出走できれば、仮に2回とも着外でも出走手当だけで預託料の約1ヶ月分をカバーできる。でも月1回しか開催がない競馬場だと、着外なら預託料の半分しか戻らない。遠征して他場で走らせても、2回着外ならやっぱりマイナスになる。

川崎は月1回開催。僕はこれを体験して「月2回以上の開催」がどれだけ大事か痛感した。預託料の額よりも、開催頻度の方が収支への影響はずっと大きい。

そしてもう一つ大事なのが「応援に行けるかどうか」。これこそ馬主の醍醐味で、パドックで自分の馬を見て、レースで声を上げて、勝ったら口取り写真を撮る。この体験は数字に表れないけど、馬主をやっている意味そのものだと思う。

月2回以上の開催があって、応援に行ける距離にある競馬場。この2つが揃っているなら、デビュー戦はそこ一択だと考えている。

競馬場と厩舎の選び方|僕の3パターン

預託料の比較を踏まえて、じゃあ実際にどう競馬場を選べばいいのか。僕の経験と周囲の馬主仲間の話から、大きく3つのパターンがある。

競馬場の選び方3パターン
競馬場の選び方3パターン

パターン①地元デビュー

応援に行ける距離の競馬場でデビューさせるパターン。僕がクロイゼルングで川崎を選んだのがこれだ。

メリットは言うまでもなく、レースを現地で見られること。初勝利の瞬間に立ち会えたときの感動は、馬主をやっていて一番の思い出になる。

デメリットは、開催頻度によっては収支が厳しくなること。川崎のように月1回開催だと、馬の成績に関係なく構造的に赤字が続きやすい。地元にこだわるなら、開催日数を事前に確認しておくべきだ。

パターン②中央スタート→振り分け

コスパを優先するなら、まず中央でデビューさせるパターン。3戦くらい走らせて、成績を見て振り分ける。

  • 中央で勝負できそう → そのまま中央で継続
  • たまに入着できるレベル → 早めに大井に移籍
  • 着外が続く → 笠松や佐賀に振り分け

中央は預託料が高いけど賞金水準も高いので、通用する馬なら回収効率がいい。通用しないとわかったら早めに地方へ移すことで、トータルのコストを最適化できる。

パターン③門別スタート→振り分け

門別競馬場(北海道)でデビューさせるパターン。門別はどの競馬場よりも早い時期にデビューでき、レベルも高い。さらに中央への移籍権利(認定レース)が取りやすいのが特徴だ。

門別で走らせた後はパターン②と同じように成績を見て振り分ける。産地馬主や北海道に縁のある馬主に多いパターンで、合理的な選択肢の一つだ。

厩舎選びの3つの基準

競馬場を決めたら、次は厩舎選び。僕が重視しているのは以下の3つだ。

1. リーディング上位の厩舎 リーディング上位ということは、スタッフも含めて厩舎全体が充実している証拠。馬の仕上げ方やレース選択のノウハウが蓄積されている。

2. 出走回数が多い厩舎 馬房のマネジメントスキルが高い厩舎は、馬を効率よくローテーションさせて出走機会を作ってくれる。「預けたけど全然走らせてもらえない」というのが馬主として一番つらいので、出走回数の実績は必ずチェックする。

3. 頭数の少ない新人厩舎 あえて新人調教師を選ぶという手もある。一緒に育っていける関係性が築けるし、馬の方針について相談しやすい。開業したばかりの厩舎は馬を集めたいので、馬主の意見を聞いてもらいやすいメリットがある。

まとめ:預託料で選ぶなら

実際の請求書ベースで比較した預託料は以下の通りだった。

競馬場月額実績基本預託料/日
中央(美浦)644,671円約18,100円
川崎346,200円9,500円
笠松192,700円5,000円
大井(相場)35万〜45万円10,000〜12,000円

ただし、預託料の安さだけで判断するのは危険だ。どの競馬場でも「1着賞金≒預託料×2」「出走手当≒預託料×0.5」のバランスが成り立っているから、預託料の絶対額よりも大事なのは以下の2つ。

  1. 月2回以上の開催があるかどうか — 出走機会が収支を左右する
  2. 応援に行ける距離かどうか — 馬主の醍醐味を味わえるか

この2つが揃った競馬場があるなら、預託料の多少の差は気にせず、そこを選ぶのが僕のおすすめだ。

競馬場のパドック風景

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